
記事が表示されない場合は、ページを更新してください
一、等価無限小#
等価無限小の置換は微積分における技法で、特に導関数や不定積分の過程で極限計算を簡素化するために使用されます。ある点において二つの関数の極限がゼロであり、その比がその点での極限が 1 であれば、これらの二つの関数はその点の近くで等価無限小です。以下は、x→0 のときに成立する一般的な等価無限小の置換公式です:
- sin(x)∼x
- tan(x)∼x
- arcsin(x)∼x
- arctan(x)∼x
- 1−cos(x)∼21x2
- ln(1+x)∼x
- ex−1∼x
- (1+x)a−1∼ax,ここで a は任意の定数
- loga(1+x)∼ln(a)x,ここで a>0 かつ a=1
等価無限小の概念は、極限を求める際に複雑な表現を単純な表現に置き換えるために使用できます。これらの置換は、考慮している点の近くで表現が類似している限り有効です。これらの置換は、$x$ が 0 に近づくときにのみ有効であり、この条件下でのみ比の極限が 1 になります。
例えば、limx→0xsin(x) を計算する場合、等価無限小の置換 sin(x)∼x を直接使用することができ、次のようになります:
limx→0xsin(x)=limx→0xx=1
等価無限小の置換を使用することで、極限の計算過程を大幅に簡素化できます。
二、積分置換公式#
積分置換公式は積分計算の一つの方法で、変数の置換を通じて複雑な積分をより単純な形に変換します。以下は、一般的な積分置換のテクニックです:
-
代数置換:
- 被積分関数に a2−x2、a2+x2 または x2−a2 の形の根が含まれている場合、通常は三角置換を使用します。
-
三角置換:
- a2−x2 の場合、x=asin(θ) と置きます。
- a2+x2 の場合、x=atan(θ) と置きます。
- x2−a2 の場合、x=asec(θ) と置きます。
-
部分積分:
- 積分の積の法則に従い、∫udv=uv−∫vdu です。
-
有理関数の積分:
- 有理関数(多項式を別の多項式で割ったもの)に対しては部分分数分解を使用できます。
-
三角関数の積分:
- 三角恒等式を使用して被積分関数を簡素化します。例えば、sin2(x)+cos2(x)=1。
-
指数関数と対数関数の積分:
- ax の形の関数に対しては、自然対数の底 e を使用して置き換えます。すなわち、ax=exln(a)。
-
微分を補う方法:
- 適切な置換を通じて被積分関数とその導関数を関連付けます。
-
変数変換積分法(代換法):
- 合成関数の積分に対しては u- 置換を使用します。すなわち、u=g(x) と置き、次に du=g′(x)dx を計算します。
-
逆三角関数の積分:
- 被積分関数が逆三角関数の導関数に似ている場合、逆三角関数の積分を直接使用できます。
-
特定の積分の標準形式:
- 一部の積分には既知の標準形式があります。例えば、∫1+x21dx=arctan(x)+C。
変数を置換する際には、微分項($dx$)も同時に置換することを忘れないことが重要です。置換後、積分はより簡単になる可能性があり、基本的な積分公式やさらなるテクニックを使用して解決できます。積分が完了した後、必要に応じて変数を元の変数に戻すべきです。
三、一般的な特定積分の標準形式#
特定積分の標準形式は、一般的な関数の不定積分を指し、それらには一般的な積分公式があります。以下は基本的な不定積分の公式です:
- 幂関数の積分:
∫xndx=n+1xn+1+C(n=−1)
- 指数関数の積分:
∫exdx=ex+C
∫axdx=ln(a)ax+C(a>0,a=1)
- 対数関数の積分:
∫x1dx=ln∣x∣+C
- 三角関数の積分:
∫sin(x)dx=−cos(x)+C
∫cos(x)dx=sin(x)+C
∫sec2(x)dx=tan(x)+C
∫csc2(x)dx=−cot(x)+C
∫sec(x)tan(x)dx=sec(x)+C
∫csc(x)cot(x)dx=−csc(x)+C
- 逆三角関数の積分:
∫1−x21dx=arcsin(x)+C
∫1−x2−1dx=arccos(x)+C
∫1+x21dx=arctan(x)+C
∫1+x2−1dx=arccot(x)+C
- 双曲関数の積分:
∫sinh(x)dx=cosh(x)+C
∫cosh(x)dx=sinh(x)+C
- 逆双曲関数の積分:
∫x2+11dx=arsinh(x)+C
∫x2−11dx=arcosh(x)+C(x>1)
これらの公式は基本的な積分問題を解決するための出発点ですが、実際の応用では、変数変換積分法、部分積分法、分数分解などの複数の積分テクニックを組み合わせて、より複雑な積分問題を解決する必要があるかもしれません。積分定数 $C$ は積分の不確定性を示し、不定積分には常に現れます。